スズマサ接骨院 の日記
-
何を運ぶかー完ー
2022.09.09
-
一人ひとりの人生の貴重な時間をお預かりする仕事において、その先も続いて行くであろう未来を奪うようなことは絶対にあってはなりません。
人の心は見えませんが、だからこそ少しでも快適で楽しい空間、時間をお過ごし頂く為に、車内の換気や消毒などの清掃、洗車、忘れ物や落とし物の確認、乗降時のお声がけはとても大切です。
なぜなら、快適な車両環境は安全運転に直結するからです。
車内の雰囲気が悪いバスは運転が荒れます。清潔でない車両は整備が行き届いていないことが多いようです。
目を見られることが苦手な方も多いですし、返せる状況ではない方もいらっしゃるので、返事を期待せず、チラ見やルームミラー越しでも顔を見てお声がけするのには「挨拶」が最適です。
人は歩き方や表情、話し方等で多くの情報を読み取れます。
傷めているところはないか、疲れていないか、暑くないか、、、。
バス乗車中のケガは、外部との事故よりも転倒やドアが当たる車内事故の方が多いそうです。
日常生活の中でも知人であれば「顔色を窺う」ことはすると思います。
「先生」の中には、教え子を亡くされた経験を持つ方もいらっしゃるでしょう。
私も20数年前、小学校低学年の教え子の葬儀に参列したことがあります。
その時のことを思い出す度、今でも胸が張り裂けそうです。
残されたご家族のご心痛は察するに余りあります。
もちろん、共感、理解をしても冷静さを欠くほどに入り込んではいけません。
それでも、お客様や利用者様ご本人様はもちろん、そのご家族、ご友人、大切な方の心情や事情に心を寄せられない人、理解する努力を諦めてしまった人は、運転の仕事に不向きです。
運行管理者の研修、試験では、適性がない者を運転の仕事から排除することなく、繰り返しの教育が必要だと説いていて、それはそうなんだろうと思います。
しかし、バス運転の経験がなく想像力もない者が大型車両運行の現場を管理することは世の中の不幸だと思います。
命を守ることに手助けが必要な方、特に小さなお子様の当たり前の毎日が当たり前に続くように。
-完-